フィリピンに6か月以上滞在した外国人が出国する際に必要となるのが ECC(Emigration Clearance Certificate/出国許可証) です。留学生や駐在員、親子での長期滞在など、半年を超えてフィリピンに滞在している方は、この証明書を取得しなければ飛行機に搭乗できない可能性があります。
実際、「ECCの存在を知らずに空港で搭乗を拒否され、出発できなかった」というケースもあり、長期滞在者にとっては見逃せない重要な手続きです。特にセブ島やマクタン島に滞在している方は、出国前に Gaisano Mall of Cebu(通称Gmall)にあるイミグレーションオフィス でECCを取得する必要があります。
本記事では、2025年最新版の情報として
ECCとは何か?
取得に必要な書類
費用と発行までの期間
セブ・Gmallでの申請場所とアクセス
実際の申請手続きの流れ
申請時の注意点
をわかりやすく解説します。
これを読めば、ECC取得に必要な準備から当日の流れまでがすべて把握でき、安心してフィリピンを出国できるようになります。
ECC(Emigration Clearance Certificate/出国許可証) とは、フィリピンに6か月以上滞在した外国人が出国する際に、必ず取得しなければならない証明書です。
これはフィリピン移民局(Bureau of Immigration)が発行する公式文書であり、主に以下の目的があります。
不法滞在の確認:ビザの延長が正しく行われているか、オーバーステイがないかを確認する
未払い費用の確認:ビザ延長費用や関連する罰金が未払いのまま出国しようとしていないかをチェックする
出国者の記録:長期滞在した外国人の出国を公式に記録する
ECCは、以下に当てはまる外国人が対象です。
フィリピンに 6か月以上滞在 した外国人(観光ビザ延長者、留学生、駐在員家族など)
一方で、6か月未満の滞在者にはECCは不要です。短期旅行や短期留学で帰国する人は心配する必要はありません。
ECCを取得せずに空港に行った場合、イミグレーションで止められてしまい、飛行機に搭乗できません。その場で取得することもできないため、フライトを逃してしまう可能性が非常に高いのです。
ECCの発行には時間がかかるため、出国の直前に申請しても間に合わないことがあります。セブ島の場合は発行までに約1週間かかるため、出国の2週間前を目安に申請するのが安心です。
ECCは「知らなかった」では済まされない必須手続きです。特に長期滞在する留学生や親子留学の方は、必ず事前に準備しておきましょう。
ECC(Emigration Clearance Certificate)は、フィリピンに滞在するすべての外国人に必要というわけではありません。では、具体的にどのような人が対象になるのでしょうか。
最も一般的なのは、観光ビザを延長して6か月以上滞在した人です。例えば、語学留学で半年以上フィリピンに滞在する学生や、親子留学で長期滞在する家族などが該当します。
企業の駐在や長期出張でフィリピンに滞在している外国人も、6か月を超えて滞在している場合はECCの取得が必須です。
一方で、以下に当てはまる人はECCを取得する必要はありません。
フィリピン滞在が 6か月未満 の旅行者
すでに特別なビザ(永住ビザなど)で免除対象になっている人
つまり、ECCは「観光ビザを延長して長期滞在している人」「留学生」「親子留学」「駐在員の家族」などが対象になる手続きです。
ECCを申請する際には、必要な書類をすべて揃えて持参する必要があります。ひとつでも不足していると手続きがスムーズに進まず、再訪しなければならなくなることもあるため、事前の準備がとても重要です。
以下が、セブ島(Gmallイミグレーション)での申請に必要な書類です。
有効なビザスタンプが押されているパスポートを持参します。
申請中はパスポートを一時的に預けるため、受け取り時に返却される点に注意しましょう。
原本の提出は不要ですが、提示を求められることがあるため、持参しておくと安心です。
出国日が分かる航空券のEチケットや予約確認書を提示する必要があります。
スマホ画面での提示でも可能ですが、紙に印刷して持参する方がスムーズです。
申請書はイミグレーション窓口で入手できます。
事前にダウンロードして記入していくことも可能です → 公式申請書PDF
当日スムーズに進めたい人は、プリントアウトして記入済みのものを持参すると安心です。
必ず 4枚 用意してください。
- 2枚は申請書に貼り付け
- 2枚はそのまま提出
サイズは2×2インチ(一般的な証明写真サイズ)で、背景は白である必要があります。
初回のビザ延長のレシート
最後に行ったビザ延長のレシート
この2つを必ず持参する必要があります。
書類はすべて揃っていないと受理されない場合があるため、事前に準備してチェックリストを作っておくと安心です。
ECCの申請には手数料がかかり、さらに発行までに一定の日数を要します。出国直前に慌てないよう、余裕を持ったスケジュールで申請することが大切です。
1,000ペソ
これは申請時に支払う手数料で、現金払いが一般的です。
申請から 1週間後の15時以降 に受け取り可能となります。
当日発行はできないため、必ず受取日を考慮したスケジュールで申請しましょう。
出国直前に申請しても間に合わない可能性が高いです。
そのため、出国の2週間前頃に申請を開始するのが安心です。
「ECCが必要」と気づいたときに出国まで1週間を切っていた場合、フライトを変更せざるを得ないケースもあります。必ず余裕を持って行動しましょう。
セブ島に長期滞在している方がECCを取得する場合、手続きは Gaisano Mall of Cebu(通称:Gmall) にあるイミグレーションオフィスで行います。
名称:Bureau of Immigration Cebu Extension Office
場所:Gaisano Mall of Cebu(Gmall)2階
目印:フロアの一角に人が多く集まっているので、すぐに見つけやすい
営業時間:平日の日中(午前中は特に混雑しやすい)
ここで申請を行い、1週間後に再訪してECCを受け取る流れになります。
セブシティに滞在している人:タクシーやGrabで10〜20分程度
マクタン島から行く場合:交通状況にもよりますが、車で40分〜1時間ほどかかります
ポイント:朝早めに行ったほうが比較的スムーズに進みます
セブ島やマクタン島に長期滞在している人は、ECC取得のためにこのGmallのイミグレーションを訪れるのが基本です。
ECCの申請は、書類さえ揃っていれば難しくはありません。ただし、いくつかの窓口を順番に回る必要があるため、初めての人にとっては少し分かりづらいかもしれません。ここでは、セブのGmallイミグレーションでの具体的な手続きの流れを紹介します。
イミグレーションはGmallの2階にあります。
人が集まっているのですぐに分かるはずです。
受付で「ECC」と伝えると申請用紙をもらえます。
記入が終わったら、Window 9(一番奥) に進みます。
ここで申請書とパスポートの確認が行われます。
目的は不明ですが、この後も再度確認が入るため二重チェックのような流れになっています。
申請書をもう一度提出し、担当者による確認を受けます。
このときに必要書類(パスポートや顔写真など)を回収され、不備があればその場で指示されます。
その後、20分ほど待機(混雑状況によっては時間が前後します)。
次に「Assessment」で申請書の再確認が行われます。
実質的には申請内容のダブルチェックで、書類に不備がないか確認されます。
すべての確認が終わったら、Cashierで1,000ペソ の手数料を支払います。
支払いが完了すると、ECC Windowで受領証(Claim Stub)を受け取ります。
ここに受け取り日:1週間後の15時以降 と明記されるので確認しておきましょう。
指定された1週間後の15時以降に再びGmallのイミグレーションへ行きます。
このときは 本人以外でも受け取り可能 です。
ECCを受け取る際に、パスポートも一緒に返却されるので忘れず確認しましょう。
一連の流れは少し手間に感じるかもしれませんが、手順通りに進めれば問題なく完了します。
ECCの申請は一見シンプルに見えますが、細かい部分でつまずく人も少なくありません。スムーズに取得するために、事前に知っておきたい注意点を整理します。
ECCは空港で手続きできません。
「出国当日に空港で申請すればいい」と誤解している人がいますが、それは不可能です。
必ず事前にイミグレーションオフィス(セブならGmall)で取得しておく必要があります。
発行までに1週間かかるため、出国直前の申請では間に合いません。
推奨タイミングは出国の2週間前。
特にハイシーズン(夏休み・年末年始)は人が多いため、さらに余裕をもって申請すると安心です。
顔写真は必須で、2枚は申請書に貼付、2枚はそのまま提出します。
現地で写真を撮ることも可能ですが、クオリティやサイズが合わないケースもあるので、日本または現地で事前に準備しておくのが安全です。
初回のビザ延長のレシートと最後のビザ延長のレシートが必要です。
どちらかが欠けると申請できない可能性があるため、必ず保管しておきましょう。
ECCの受け取りは本人でなくても可能です。
友人や代理人に依頼する場合は、受領証(Claim Stub)を必ず持たせましょう。
これらのポイントを押さえておけば、余計なトラブルを防ぎ、スムーズにECCを取得できます。
フィリピンに6か月以上滞在した外国人は、出国時に**ECC(Emigration Clearance Certificate/出国許可証)**を必ず取得する必要があります。これを怠ると、空港で出国を拒否され、フライトに乗れない事態になってしまいます。
今回ご紹介したポイントを改めて整理すると:
フィリピン移民局(Bureau of Immigration)が発行する出国許可証
不法滞在や未払いビザ代がないことを証明する重要書類
フィリピンに 6か月以上滞在した外国人
留学生・親子留学・駐在員やその家族など
6か月未満の旅行者は不要
パスポート(有効なビザスタンプ入り)
ACR I-Card(原本は不要)
航空券(出国便の予約確認)
ECC申請書(事前にプリント&記入も可)
顔写真4枚(2枚は申請書に貼付、2枚は提出)
初回と最後のビザ延長レシート
費用:1,000ペソ
発行まで:申請から1週間後の15時以降
推奨申請タイミング:出国の2週間前
Gaisano Mall of Cebu(Gmall)2階のイミグレーションオフィス
Google Mapで場所を確認してから訪問すると安心
Gmall 2階のイミグレーションに到着
受付で「ECC」と伝え、申請用紙を入手
Window 9 → ECC Window → Assessment で順次確認
手数料1,000ペソを支払い、受領証を受け取る
1週間後の15時以降に再訪し、ECCとパスポートを受け取る(代理受け取り可)
ポイントは、**「空港では取得できない」「2週間前を目安に申請」「書類を忘れない」**の3つです。
これらを押さえておけば、スムーズにECCを取得し、安心してフィリピンを出国できます。長期滞在者や留学生は、必ず出国前に準備を整えておきましょう。
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