フィリピンの選挙
来週月曜日は「Election Day(選挙の日)」で学校はお休みです。
日本では選挙は日曜日に行われますが、フィリピンでは選挙の日が祝日になります。
祝日にするなんて大統領選でもするのかな?と思ったのですが、
今回の選挙は大統領を選ぶわけではなく、バランガイの選挙です。
バランガイ(英語:barangay, タガログ語:baranggay)は、フィリピンの都市(cities)と町(Municipalities)を構成する最小の地方自治単位であり、村、地区または区を表す独自のフィリピン語である。また、バリオ(barrio)という旧名でも知られる。バランガイは地名においてしばしば「Brgy」または「Bgy」と略される。2006年12月31日現在、フィリピンには合計41,995のバランガイがある。(Wkipediaより「バランガイ」)
つまり、バランガイ選挙=全国統一で町内会選挙をする、といった感じです。
このバランガイ選挙ですが、日本と大きく異なる点があります。
・票の買収
・アルコールの摂取および販売の禁止
・投票権の剥奪
が大きな違いです。
票の買収
日本では、もし有権者にお金を配るとしたらバレないように秘密裏にやりますが…
フィリピンでは結構堂々と立候補者が有権者にお金を配っています。
学校の先生に聞いてみたところ
「お金を配ってるのは知ってるけど、貰ったことはない」
「実際にお金を貰ったことがある。でも前と比べると堂々とは配ってない」
とのことで、フィリピン人にとって票の買収は日常茶飯事なようです。
ちなみに貰ったお金は500ペソ(1000円ぐらい)だったそうです。
アルコールの摂取および販売の禁止
選挙の当日および前日は、フィリピン全土が飲酒禁止になります。
大事な選挙日に、泥酔して投票に行けなかったり、お酒の勢いで喧嘩や犯罪を起こしたり、ということを防ぐのが目的だそうです。
本来は有権者のフィリピン人のみが飲酒禁止の対象ですが…
アメリカ人などの移民も投票権を持っている場合があり、それぞれ区別していられないので観光客も含めてこの2日間は飲酒禁止になります。
レストランでの飲酒はもちろん、お店でアルコールを購入することもできなくなりますので、ご注意ください。
普段お酒が置いてある棚も「Liquor Ban(お酒禁止)」と書かれ、代わりに水が陳列されています。
投票権の剥奪
今回のバランガイ選挙、18歳以上のフィリピン人は投票権を持っています。
しかし、過去に2回投票に行かなかった場合、投票権を剥奪されるそうです。
投票率を上げるための制度かな?と思ったんですが、先生に聞いたところ
「フィリピンでは住民票と選挙管理委員会がうまく連携できていなくて、死んだ人の投票権を使って投票された例があるから、それを防ぐためだと思う」
とのことでした。
なんともフィリピンらしい理由です。
ちなみに剥奪された選挙権も、選挙前に役所で手続きをすればまた投票できるようになるそうで、永遠に剥奪されるわけではないようです。
ちなみに、日本の選挙の投票率は55%前後ですが、フィリピンの選挙の投票率は75%前後を維持しています。
(Comelec: Voter turnout at 81 percent)
日本では、票の買収は法律で禁止されてますし、飲酒の禁止は難しいですが、
投票日を祝日にしたり、投票権を剥奪する制度が採用されれば日本も投票率が少し上がるのでは?と思いました。
なお、選挙期間中は事件等に巻き込まれないようにご注意ください、と領事館からお知らせが出ています。
せっかくの三連休、危ない目に遭わないように気をつけながら楽しんでください。
(【領事班からのお知らせ】バランガイ選挙に伴う注意喚起)
以上、フィリピンの選挙についてでした!
ジーニアス イングリッシュに興味のある方は、Genius English 公式ホームページもぜひご覧ください! 料金表や留学費用お見積りフォームなどもあります♪